【完】君しかいらない
……何か、あとつけてきたみたい。


違うんだけどな。


チラッと見るけど、目は合わない。


敢えてこっちを見ようとしてないだけなのか……。


まぁ、その方が好都合。


あたしは、あたしの用事があるんだから、堂々としてたらいーんだよ。


気を取り直して、彼の斜め後ろに立つ。


しばらくするとエレベーターが5階で止まった。


彼が先に乗り込み、あたしはあとからエレベーターに乗った。


そしたらその瞬間、あたしを見た彼に、思いっ切り怪訝な顔をされてしまった。




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