【完】君しかいらない
しばらく歩いてD組の教室に着くと、安元くんは机を一つ抱えてきた。


「これ、お前の席な。先生が来るまでとりあえず、ここに座っとけば」


って言いながら、教室の一番後ろのど真ん中に机をおろした。


うわ…一番後ろとはいえ、何でど真ん中?


他にも空いてる場所あるのに。


そしてそのまま安元くんは、真ん中のほうの自分の席へ行ってしまった。





……うわ、みんながあたしを見てる。


だよねぇ、見たこともない人が突然クラスにいるんだもん。


誰だよって思ってるはず。




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