【完】君しかいらない
「俺のどこがイジワルなんだよ。山田のがよっぽどイジワルだろ」


安元くんは、笑ってきた女の子を見て、顔をしかめてる。


山田って、誰?


それに安元くんは、クラスの女子は無視したりしないんだね。


そっか、そっか。


あたしの目の前に座っている女の子と話す安元くんを見て、あたしは、なんとなく安心した。


「陽斗には任せらんないな~。この子には、あたしが数学教えてあげる!」


「えっ、本当に!?」


「うん。数学の山田って、陽斗よりイジワルだから」
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