【完】君しかいらない
それから…
奏太くんがいなくなってから、
一年が経ち、
あたしたちは……今日、高校を卒業する。
あのまま奏太くんは、いつの間にか学校を辞めていて
あたしの前に、もう2度と現れることはなかった。
あんなに落ち込んでいたあたしだけど、いつの間にか、普段の生活に戻っていて、
奏太くんのいない日常に、すっかり慣れてしまった。
心のどこかで、またいつか必ず会えるはず……って、そう思ってはいるんだけどね。
「愛梨先輩~!一緒に写真撮ってください!」
「いいよ~」
安元くんに諭されてから、あたしにはなにも打ちこめることがないから誰かに依存してるんだって思うようになって、
とりあえず、なにかを始めようと思った。
あたしは人の前に出るのが苦手だけど、声が大きいし発声はいい方だって言われるから、
たまたまクラスの子に誘われて、
2年の冬っていう中途半端な時期から、
放送部に入ることにしたんだ。
今あたしに声をかけてくれているのは、放送部の後輩たち。
たった1年ちょっとの間しか先輩をしていないのに、
こんなあたしを、すごく慕ってくれる。
一年が経ち、
あたしたちは……今日、高校を卒業する。
あのまま奏太くんは、いつの間にか学校を辞めていて
あたしの前に、もう2度と現れることはなかった。
あんなに落ち込んでいたあたしだけど、いつの間にか、普段の生活に戻っていて、
奏太くんのいない日常に、すっかり慣れてしまった。
心のどこかで、またいつか必ず会えるはず……って、そう思ってはいるんだけどね。
「愛梨先輩~!一緒に写真撮ってください!」
「いいよ~」
安元くんに諭されてから、あたしにはなにも打ちこめることがないから誰かに依存してるんだって思うようになって、
とりあえず、なにかを始めようと思った。
あたしは人の前に出るのが苦手だけど、声が大きいし発声はいい方だって言われるから、
たまたまクラスの子に誘われて、
2年の冬っていう中途半端な時期から、
放送部に入ることにしたんだ。
今あたしに声をかけてくれているのは、放送部の後輩たち。
たった1年ちょっとの間しか先輩をしていないのに、
こんなあたしを、すごく慕ってくれる。