【完】君しかいらない
「陽斗はヒドいヤツだな~。同じマンションだろ。このクラスの転校生の超、美少女!!」


や…やめて下さい、そんな大ウソは。


誉めてるつもりだろーけど、逆に落とされてるから。


あたしは苦笑いしながら足早に教室を出た。







どうか、追いかけてきませんよーに。


どうか、逃げ切れますよーに。


走るとわざとらしいから、まるで競歩のように、ぎこちない動きで歩く。


ポンッ!!


「キャーッ!!!!!!!」


急に背中を叩かれたから、思わず大げさに反応してしまった。


出た…あたしのビビり癖。






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