【完】君しかいらない
「えっと…小中さん!?驚かすつもりなかったのよ。明日から体育があるから、ジャージ持ってくるようにね…」


せっ、先生!?


振り返ると、担任の先生だった。



「あはっ…わ、わかりました。ありがとうございます!持ってきますね。さ、さようなら~」


「さようなら」


ニッコリ笑う先生の後ろで、金色の頭がヒョッコリ顏を出した。






「おーっ、いるじゃん。愛梨ちゃ~ん」


ぎゃっ、ヤバ!!


あたしは思いっきり走りだす。


だけど、あたしの足で逃げ切れるわけもなく。


気付けばあっという間に、奏太くんに追いつかれていた。


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