【完】君しかいらない
「もっと…ちゃんと話してみれば?今ってお互い過去を誤魔化して、何もなかった顏して喋ってるんでしょ?」


安元くんが春奈のことを、『友達じゃない』って言ってたのを思い出す。


それって、友達にはしたくないっていう意味だとしたら…。


勘ぐりすぎなのかもしれないけど…。





「うーん…。もう、いいんだ。陽斗を騙してたのは事実だし」


「っていうか、春奈はどうなの?安元くんのこと…少しは好きになってきてた?」


「自分でもね、よくわかんないの。陽斗への気持ちが、好きなのか、そうじゃないのか…。…変だよね、自分のことなのに」


春奈はそのまま目を伏せ、自分の足元をジッと見つめてる。




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