【完】君しかいらない
おせっかい女
教室に戻ると、先生がもう出欠をとり始めていた。
あたしと春奈は慌てて席に座る。
遅れたことを先生に注意されたとき、安元くんはあたしたちの方を軽く振り返ってた。
…ちゃんと春奈に返したからね?
そういう意味合いを込めて、あたしは安元くんにピースをしてみせた。
安元くんは特に反応するでもなく、また前を向いたんだけど、多分見てくれてたよね?
午前中の授業が終わって、お昼休みになる。
今日はお弁当持ってこなかったからね!
春奈と一緒に学食に行くぞ~!って思ってたら。
「そうなんだー?あたし今日お弁当なんだ」
「えっ、春奈は毎日学食じゃないの!?」