【完】君しかいらない
…何だろう。
この、諦めの悪い親子は。
だけどこんな風に優しくされると…今まで張りつめていたものが、フッと緩んだ気がしてきた。
躊躇した隙に、愛梨ちゃんに背中を押され、隣の部屋へと押し込まれる。
「奏太くんが起きるまで、ドア閉めてるね。おやすみ~!」
愛梨ちゃんはそう言い残すと、パタンとドアを閉めてしまった。
…ったく、強引だよな。
でも…ホント言うと、このまま一人でいるのは…何だか少し心細かった。
さっき風呂場で聞いてたみたいに、ドアの向こうで、愛梨ちゃんと母親のやり取りが聞こえてくる。
「も~、お母さんてば!奏太くんに何であんなこと言うの!?無神経だよ」
「そうよねぇ、ごめんね、つい言っちゃった。だけどホントにそういう風に聞いたのよ~」
「だからって、言っていいことと悪いことがあるでしょ!?」
この、諦めの悪い親子は。
だけどこんな風に優しくされると…今まで張りつめていたものが、フッと緩んだ気がしてきた。
躊躇した隙に、愛梨ちゃんに背中を押され、隣の部屋へと押し込まれる。
「奏太くんが起きるまで、ドア閉めてるね。おやすみ~!」
愛梨ちゃんはそう言い残すと、パタンとドアを閉めてしまった。
…ったく、強引だよな。
でも…ホント言うと、このまま一人でいるのは…何だか少し心細かった。
さっき風呂場で聞いてたみたいに、ドアの向こうで、愛梨ちゃんと母親のやり取りが聞こえてくる。
「も~、お母さんてば!奏太くんに何であんなこと言うの!?無神経だよ」
「そうよねぇ、ごめんね、つい言っちゃった。だけどホントにそういう風に聞いたのよ~」
「だからって、言っていいことと悪いことがあるでしょ!?」