【完】君しかいらない
「あっくん、頑張って!遠くからだけど、ずっとあっくんのこと応援してるから」


「ん…じゃあ、また…」


あっくんは消え入りそうな声でそう呟くと、電話を切ってしまった。


ううっ…。


電話が切れた途端またブワッと涙があふれてきた。


「あっくーん…頑張ってね。あたしも力になりたいよぉ…」


ワンワン泣いていると…。






「…泣いてるとこ悪い。背中すげー冷てぇんだけど…」


ボソッと言われ、あたしは我に返った。


あたしの涙で安元くんの首元から背中にかけて、ぐっしょり…。


しまった!!


あたし、安元くんにおぶってもらってたんだった。





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