【完】君しかいらない
「まだ足痛い?」


「うん…ちょっとだけ」


停留所のベンチから立ち上がり、足首がズキッとするのを我慢しながらバスのステップに足をかける。


グラッとしたら、安元くんが後ろから支えてくれた。


「危なっかしーな…。やっぱ、行くのやめるか?」


「ううん。途中でお兄ちゃんに電話して、迎えに来てもらう…」


「そっか。じゃ、あと少し、頑張れ」






安元くんに肩を貸してもらって、バスの後部座席まで一緒に移動。


何とか座席に腰を下ろすと、安元くんは笑っていた。





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