【完】君しかいらない
「もしかして、何かあったんじゃねーの?途中、ちょっとガケになってるよな。二人して下に落っこちたとか」


「ありえね~だろ~」


「じゃあ、どこ行ったっつーんだよ!」


「奏太っ…とりあえず、落ち着け!?くっ、黒田にすぐ連絡するから…待て、待ってくれ」


先輩はケータイを出して、すぐに黒田に電話し始めた。







「…あ、黒田?お前どこ行ったんだよ!小中と途中で抜けるなら言えよな~、お前も意外とやる……えっ!?マジかよっ!!で、大丈夫だったか?そうか…それならいいけど。え、陽斗が?」


先輩は俺の方をチラチラ見ながら、何だか動揺してる様子。


陽斗?


何でここに陽斗の名前が出てくるんだよ。


「ま…まー、わかった……。心当たりねぇならいいけど…。とりあえず、気をつけろよ?おー。じゃ、また二学期に」


先輩は何だか困惑した表情を浮かべてる。




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