【完】君しかいらない
「わぁっ!ちょっとっ、やめてってば」


「奏太がお前のことイジりたくなる気持ち、よくわかるな。普通こんな風にされたら、笑わねーっつの。もっとやって~って言ってるみてぇに見える」


「そんなわけないでしょ!?」


安元くんは味をしめたのか、あたしの髪をめちゃくちゃにする。


「あ、ゴメンやりすぎた…」


「もうっ!こんなんであっくんに会えないよぉ…」


あたしが鏡を取り出してブラシで髪をといてると、安元くんはフフッと笑う。


しかも…。


「元がいいーから、何だっていーんじゃね?」


なんてことを言ってくる。



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