【完】君しかいらない
「ねぇ。散策がてら、飲みものでも買って来てくれない?」


「えっ、あたしが!?どこにお店あるかわかんないよ……」


「すぐそこにコンビニがあったから。もし愛梨に余裕があれば、スーパーでも探して、食器を洗うスポンジも買ってきて?きらしてるの忘れてたの」


えーっ!


あたしにそんな余裕があると思う?


お母さん、あたしの性格知ってるでしょ?


人見知りの、怖がりの、方向音痴……。


口に出してないけど、そんな顔をしてたみたいで。


「愛梨は~、いつまでもそんなじゃダメよ?もっと自立しなくちゃ。

彼氏にだって、会いたいよ~電話したいよ~って、依存してるんじゃない?」


ドキッ。



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