【完】君しかいらない
「じゃあ、ウチのお兄ちゃんのこと、自分のお兄ちゃんみたいに思ってもいいよ?」


「え、マジ?それって、義兄弟ってこと?あ、そっか。将来そーなるかもなー」


なんて言って笑ってる。


「もうっ!なに言ってるのー!?ホント奏太くんっておもしろいよね」


あたしがケラケラ笑ってると、奏太くんは、


「別におもしろく言ったわけじゃないんだけどなー」


って言うと、苦笑してすぐにテレビに視線を移した。


あたしと奏太くんが兄妹になるって意味だよね?


奏太くんのお父さんは再婚できるけど、ウチは離婚してないから、兄妹になるとか無理だから。


フフッ、奏太くんの発想っておもしろい!






「あー、ヤバい。眠い…」


奏太くんがゴロンと転がって、あたしの膝の近くまでやってきた。


< 717 / 1,444 >

この作品をシェア

pagetop