【完】君しかいらない
「ククッ……」


「わっ……もしかして、あたしがビビってるの見て、楽しんでる?」


「別にー」


「ホント、悪趣味なんだからー!」


「いちいち騙される方が悪いんだろ」


普通の友達なら、ここで笑い合ったりするとこなんだけど、


安元くんとだと、シレッと言い放たれ、そこで終わり。


安元くんはあたしを職員室前まで連れて来てくれて、


「ここだから」


って言うと、そのまま去ろうとする。


「あ……ありがとう!」


そう叫ぶと、チラッとだけ振り向いて、


「おぅ」って言って、そのまま今来た道を戻って行った。



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