【完】君しかいらない
「あのっ、あたし今日からこの学校に通うことになった、小中愛梨っていいます。

朝、職員室に一度寄るように言われたんで、来たんですけど……」


そこまで言うと、先生はニッコリと微笑んだ。


「あなたが小中さんね。2‐D、担任の一宮です。これから、よろしくね」


「はいっ、よろしくお願いします!」


あたしは慌ててお辞儀をして、また頭を上げる。


「城山高校に通ってたのよね。あそこレベル高いのに、よくここに転入する決心ついたわよね」


「えぇっ!?そんなでもないです。あたし、補欠入学だったし。

少し不安だけど、新しい友達がいっぱいできたらいいなって思ってます」



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