【完】君しかいらない
全然タイプの違う司に戸惑いながらも、


一緒にいてくれることが、なんだかありがたく思うときもあって。


だけど、なんだか自分にウソをついているような、


意味のない罪悪感が、たまに俺を襲う。






それでも…。


塾の予定しか入ってない、長い夏休み。


ポカンと空いた心の隙間が、


司によって、埋められてるっていうのも事実で…。






「安元くんが…元カノのことを引きずってるって、噂で聞いたの」


司は掴んでる俺の手を、さらにキュッと強く握りしめた。


ウソだろ?


俺が春奈を引きずってるだなんて、そんな噂たってんのかよ!?


学校ではわかんねーようにしてきたつもりなのに…。





< 932 / 1,444 >

この作品をシェア

pagetop