【完】君しかいらない
「そうだよ。それに……なんでいきなりそんなこと……」


「あっくんが……あっくんのお父さんが、借金があるって前に言ったでしょ?……そのせいで、あっくんが……」


あたしは必死に説明しようとしたけど、涙がこぼれそうになったから、グッとこらえた。


泣かない……泣かないって決めたから……。



「あっくんが……って、だからって愛梨がお金を貸したら、解決する?しかも100万ぐらいじゃ…多分足りないんじゃない?」



「わかんない……」







あたし……子供みたい。



お兄ちゃんに頼って、泣くのをこらえて……



結局、自分じゃ……何もできない……。



こんなあたしだから、あっくんはイヤだったんだよね。



あたしはいつも、人を頼ろうとする……。




< 983 / 1,444 >

この作品をシェア

pagetop