【完】君しかいらない
「愛梨ーっ、久しぶり!!ねえ、そろそろコッチに帰ってくるんだよね?あたし、駅まで迎えに行こうか?」


「ううん、いいの…」


だってあたしは、もうコッチに戻ってきてるんだもん。


…なんて言いだせず、あたしは深く深呼吸をしながら、気持ちを落ちつかせる。







「ねえ……依子」


「どうしたの~?そんな暗い声出して。愛梨のことだから、お腹減った~とかそんなんでしょ。

あたしね、バイトでアイス売ってるから、こっち来たらいつでも食べに来て!」


「依子っ、聞いて!?」


あたしは依子の声を遮るように、少し大きめの声をだした。


「どっ……どうした……の?」


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