【完】君しかいらない
「うん。だから、依子に全部……任せるね。

ねー、あっくんって、キャバ嬢に誘惑されてるんだよね?それ聞いただけでも引くよぉ~」


「えっ……なんで知ってるの?」


「昨日あっくんから、そんな嫌がらせメールが送られてきてたんだぁ。

ふたりっきりで、出かけるとかって」


「ウソ……もしかして…あたしがもう会わないって言ったから……?」


依子はボソッと呟いてるけど、その声はしっかりあたしの耳に聞こえてきた。






「お色気ムンムンのお姉さんのこと……もう……食べちゃったかな?

お金持ってるし、騙すにはちょうどいいよね」


あたしが冗談っぽく言うと、依子にピシャッと怒られた。


「あっくんは、そんな人じゃないよ!!愛梨……そっちに行って、変わったよね……。

そんなこと言うなんて……サイテーだよ」




< 992 / 1,444 >

この作品をシェア

pagetop