甘恋集め

「どうする?」

真田くんは、長身の体を折って、私の目の前に顔を寄せた。

首をかしげているその顔は犯罪的に魅力的。

今まで会った男の人の中で断トツ一番の

「男前だね」

思わず、心に浮かんだ言葉を口にしてしまった。

その瞬間、固まった真田くんの顔。

「あ、あ、あー違う違うっ。その、あ、格好いいのは格好いいけど、そのあーどうしようっ」

自分が言った言葉に照れて、目の前で両手を振って否定してみるも、真田くんは一瞬目を大きく見開いたあと、お腹を抱えて笑い出した。

「お、男……男前って……なかなか聞かない言葉だよな。イケメンとか格好いいってのはよく言われるけど、そんなまじまじと見られて男前って、いい。
いいよ、新鮮でどきっとした。
お前、本当、どこまでも妙な女だな」

くすくすと笑いながら、顔を赤くしながら。

息をするのも苦しそうな中で零された言葉に、どう答えていいのかと落ち込んだ。


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