甘恋集め


「今日のランチはハンバーグだよ。美乃、大好きだろ?」

「うん、特にとしくんが作ってくれるハンバーグは最高だね。

肉汁がたまんない。あ、付け合せのピクルスも外せないなあ」

大きく笑って、本当に嬉しそうにハンバーグを口にする美乃ちゃんを満足げに見つめていた利也さんは、視線を私に移すと。

「結花ちゃんもいっぱい食べて、昼からも美乃の世話を頼むよ。

どうせ、勢いあまっていつも失敗ばかりしてるんだろ?」

利也さんは、一生懸命ハンバーグを頬張る美乃ちゃんの頭を軽く小突いた。

かなり手加減したその仕草をじっと見ていると、私の胸には少しずつ痛みが襲ってくる。

「そんなに慌てなくても、まだ時間あるんだろ?落ち着いて食べろ。
必死になってがつがつ食べる女なんて、魅力ないぞ」

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