甘恋集め
小さな頃から建築に興味があって、お花の絵を描くよりも、近所の工事現場の足場の絵を描いていた私。
母さんや有二パパにも『やっぱり、そうだよね』と苦笑いされながら入学したのは建築学科。
憧れの相模さんの出身大学を目指してひたすらに勉強して。
そして合格。
人生の運、ほとんど使い果たした気分だったけど、今日の相模さんの講演を聞く事ができて、まだまだ私にも運が残ってたんだなと思った。
相模さんの話は、単純に建築に関わる話だけでなく、生きていくうえで大切な事も多かった。
既に亡くなっているご両親への思いや、溺愛していると評判の奥様、葵さんのお話。
著名な建築士として有名だった葵さんのご両親も、数年前の事故で既に他界されていて、そのことについても触れていた。
『自分の思いを強く持っていれば、形にする事もできるし手に入れる事もできる。逆に、その強さがなければ、自分の本当に欲しい物は手に入らない』
その言葉、すごく心に響いた。
思いを強く持つ事。これだ。
単純なその言葉が、私の気持ち、そのものだ。