甘恋集め
私の両親と高橋のおじさんは、大学時代の同級生で、卒業後も付き合いを続けていた。
私の母は大学時代、高橋のおじさんのことが好きだったけれど、振られてしまったらしい。
そして落ち込む母を慰めた父の事が気になりだし、そして二人は気持ちを寄り添わせていった。
二人が結婚するまでに、それほど時間はかからなかったと聞いている。
ありがちな展開で、聞けば体がかゆくなりそうだけど、両親が愛し合っていて幸せに日々を過ごしていた事は私の記憶に強く残ってる。
一人っ子の私を留守番させて、二人で映画を観に行ったりスポーツ観戦を楽しむ事も何度かあった。
いつもなら私も一緒に連れて行ってくれるのに、お友達の家に私を預けて二人で出かける両親に文句を言う事もあったけれど、年齢を重ねて、両親が二人で出かけるのは結婚記念日や、誕生日とか、特別な日だっていう事に気づいた。
お付き合い記念日ってのもあったっけ。
とにかく仲の良い二人はいつも幸せそうで、そんな二人に育てられた私も幸せだった。
いつか両親のように、愛情を素直に伝いあえる結婚をしたいって思ってた。
両親は私の憧れだった。