コイン★悪い男の純情
 淳也は車を運転して時間を潰した。
 午前2時頃に先ほどの場所に戻ってきた。


 前崎の車の後方座席を淳也が見た。
 まだ、前崎はぐったりとしている。


 証拠を残さないために帽子を被り、皮手袋をした淳也が、ウイスキーの瓶を持って車から出た。そして、前崎の車のドアを開けると、ぐったりしている前崎の口に、淳也は無理やりウイスキーを飲まし始めた。



 「さあ、二次会だ。たっぷりと飲みやがれ」



 ガブ、ガブ、ガブ・・・。


 「や・やめてくれ。やめて・・・」


 前崎は必死でウイスキーを拒否している。


 「もっと、飲むんだ」


 淳也は嫌がる前崎の口に、無理やりウイスキーを流し込んだ。




 

< 146 / 162 >

この作品をシェア

pagetop