コイン★悪い男の純情
 「そうよ」
 「きっと、そうよ」

 「淳也さんは私のために、前崎を警察に代わって罪にしたんだわ」

 「だから、淳也さんは1ヵ月ほど前に家を出たのか」
 「きっと、そうだわ」


 かんなは辺りを見渡した。


 「誰もいないで良かった」


 そう言うと、かんなは急いで自転車置き場まで走って行った。


 「淳也さん、そこまで私の事を」


 「淳也さん、いまどこにいるの」

 「智子さんが、淳也さんの居所を知っているかもしれない」



 かんなは思い切り自転車のペダルを踏んだ。

 智子の家に着いた。




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