短編集
色々とあったけれど、私は一週間の入院生活から自宅生活へと戻っていった。
「じゃ、和泉くん。おだいじにね!また学校で!」
「天使こそ周りに気を配りすぎるなよ?」
「え?」
「お前のこと、ただでさえみんな心配してんのに、そのお前が大丈夫じゃないのに大丈夫だ何だって言ってムリしてるから余計心配かけてんだよ。バレバレだっつーの」
……和泉くん……。
「苦しい時は苦しいって言えよ。あいつらだって少しは役にたつはずだぜ?頼れよ!」
その言葉を聴いて、とても安心した。
「うん、ありがとう、和泉くん。また学校でね!」
次にみんなに会うのは新学期。
今のこの気持ちのまま、みんなと接すことが出来るだろうか?
そんな不安を抱えつつ、新学期は刻々と近付いてくる。
――新学期
学校へ行くと、門の前には骨折くんがいた。