短編集


「天使!」

「和泉くん!」


走ると呼吸困難に陥る可能性があるから、息が切れない程度に早歩きで和泉くんの元まで行った。


互いの顔を見合ってクスクス笑う。


たった一週間でこんなにも仲良くなれるのに、どうして今まであまり話さなかったのだろう?

そんな疑問まで浮かんだ。


そして一緒に教室へと向かった。


二人が教室に入った瞬間、周りが一斉に静かになった。


「て……天使おはよ……」

「天使ちゃ……元気で来れたのね……それより……」

「「それより?」」


あ、和泉くんとハモった。


「二人はいつの間に仲良くなったの!?」

「夏休み中に一体何が!?」


みんなの反応もムリはない。


< 112 / 115 >

この作品をシェア

pagetop