短編集
いのりひめ
姫様の幸せは?
いのりひめ
昔々 とても仲の良い王子様とお姫様がいました。
それはまだまだ遠い記憶。
王子様とお姫様は同じ国内にいましたが
その存在を知らぬまま二人は17になろうとしていました。
二人は何も知らぬまま、その日を迎えたのです。
二人が出逢うその光輝く日を……。
悲しいことがあって、橋の上から涙を流し
川にしずくが落ちていく。
その風景に影がさした。
「そのようなところでどうされましたか?」
「悲しい気持ちになってしまったの」