短編集
今日まで本当に楽しかった...…。
絵が、完成する。
もう今日しか残ってないと思うと、まだ一緒にいたいっていう気持ちが、どんどん大きくなってくる。
「……はぁ、癒那って本当にバカだよね」
……え?
「寂しそうな顔しちゃってさ。そんなに考える必要ないじゃん」
どうやら顔に出てしまっていたらしい。
「一緒にいたいなら、そう未妃に言えばいいだけのこと。癒那なら言えるでしょ?」
「確かにそうだけど……亜綱はいいのか?俺のこと……」
仮にも好きな奴に、助言するなんて……。
「あたしが今日何しに癒那を呼んだと思ってるの?」
「え?こ、告白じゃぁ……」
「何言ってんの?あたしはフラれるために呼んだんだよ」