【完】ラブ・ビーム
吸い込まれそうな綺麗な黒い瞳。
キュッと閉められた水道。
またアイロンの位置に戻ると、三浦が話し始めた。
「俺さ、調子乗ってた」
「え?」
コードを直すためか座った三浦の隣にあたしも座った。
「こんな学校の泊まりみたいなやつ初めてでさ。
携帯をこっそり弄ったり、
カレーがまずかったり、
夜アイロンしたりさ。
宮井のことももっと注意しねーといけねぇのに」
「初めて?」
「修学旅行も合宿みてぇなのも、
中学も小学校の時もあったけどな」
「………」
「家の関係で行けなかったんだよ。
実行委員でも何でも来れて嬉しい。
外見はこんなんだけどさ。
ハハッ、恥ずけー…」
そう言って顔を赤くした三浦。