夏味どろっぷ

私に言い寄って来たキモ男が、私を憎らしげに睨み去っていった後、私と社長(?)と二人きりになった。


「えと………」

「久しぶりですね。」


彼はにこやかに私に笑いかける。

「う…うん。」


やっぱり、彼は私の………



「せんぱ…」

「あ、キミって社長だったんだね!さっき壇上でしゃべってたのはキミじゃなかったと思ったけど…」


つい、彼の言葉をさえぎってしまった。

〝あの話題〟を出されたら、何も無いふりをする自信がなかったから。


「ん………、先輩聞いてなかったんですか?アイツは副社長です。」



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