恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~
紫苑は私の反応を愉しむように、ゆっくりとバスタオルを拾い上げる。


そして、再び腰にバスタオルを巻いてTシャツを私の頭にふんわりと乗せた。



私は慌てて、Tシャツを着込んだ。



「・・・」


扉の向こうで訊いた銃声。

ドアを蹴破り、私の元にやって来た紫苑の姿に胸の奥がきゅんと鳴るようにときめいた。



私を心配げに見つめ、彼は私の肩を抱いた。



あの時、私は自分の全てをすっぽりと包み込む紫苑の力強さにもっと包まれたいと思った。







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