声にならない言葉
二人は美羽のアパートに着き、美羽は謙二の大好きなハンバーグを作り始め、

謙二はタバコを吸いながら美羽の姿を時々見ていた。

料理を作り終え二人で食事を始める。

美羽は謙二の顔を見ながら…『どぅ?…』と不安そうに聞いてみた。

『…おっ!美味い!いいじゃん!』

『本当!よかった!』
美羽はホッとした。

ニコニコ笑いながら食事をしている謙二を見て

(可愛い!子供みたい(笑))
そう思いながら、食事を楽しんだ。


食事を終え、二人でテレビを見ながら寛いでいると謙二が、


『今夜はありがとうなっ。すっげぇ美味かったよ!』

『うん。喜んでくれて嬉しい!』

『なぁ~…』
そう言って謙二は真面目な顔をして美羽に近寄ってきて優しく長いキスをした。

やがて謙二は美羽を静かに倒し

『俺…ずっと、我慢してきたけど…嫌なら止めるから…』
そう言って優しく美羽の服を脱がしていった。

(しちゃったら…もぅ…)
そう思った瞬間、美羽は思わず謙二の手を強く握った。

『やっぱり…嫌か?』

首を横に振る美羽。

謙二はまた優しく長いキスをした。

『美羽…愛してる…』

その言葉を聞いた瞬間、美羽は体の力が抜けていくのを感じた。

『愛してる…』

謙二は美羽の髪を撫でながら、再び優しくキスをして
二人は自然に…そして優しく謙二は美羽を包み込んでいった。

この夜、始めて二人は一線を越えてしまった。

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