声にならない言葉
二人は店を出ると、謙二の車で少し夜の街をドライブした。

何気無い会話が続き…


夜景の見える場所に着くと謙二は車を停めた。

『綺麗☆』

無邪気に喜ぶ美羽を見て、謙二は

『俺さぁ…お前の前では、一人の男としていたいんだ!』

美羽の動きが一瞬止まった『えっ!…』

謙二が美羽を力強く抱き寄せた。

『ごめん!このまま暫くいさせてくれ…』


美羽は複雑な気持ちだったでも…
(今だけは素直になりたい…このまま一緒にいたい!)

二人は、まるでそれが自然の様に、Kissをした。

美羽は謙二の胸に顔を埋めた。

(夢…?このままでいさせて…)

何でも無いハズの夜景や星空…

今夜の美羽にとって、一生忘れられない夜景になっていた。


謙二は美羽の手を握り、車を走らせた。


『いいか?一度しか言わないからなっ。』

いつもの謙二に戻っていた。

美羽はびっくりして
『は、はい!』

『俺は…やっぱり、お前が好きなんだ…イヤ、愛しいよ…』

そう言って、謙二は美羽の手を強く握った。


美羽は嬉しくて、ただ…うなずく事しかできなかった。


例え人に言えなくても…

今の美羽は幸せだった
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