死刑囚と犬
「今なら安らかに逝ける気がする。


ララが見守ってくれていたら
静かに逝ける気がするよ」



カウンセラーは静かに
言葉を続ける。



「死刑執行の日取りが
明日に決まりました」



いつになくシリアスな表情の
カウンセラーは

それだけ言い残すと


部屋を出て行った。

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