死刑囚と犬
身支度を終えた男は
床に座り正座する。



目を閉じて座る男の
傍らには


片時も離れず
ララが寄り添っている。



やがて飯が運ばれてきた。
白米と焼き魚が一匹。


いつもの粗末な飯とは
違うおかずだけが


今日が特別な日だと
言うことを


物語っていた。


ララもドッグフードを
頬張って食べている。



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