摩天楼Devil
第一章

お金Please

大好きなブランド Rose decora のショップの前で泣きそうになった。


ウィンドウに飾られた、マネキンが着てるワンピースにかじりつく。


か、可愛いすぎ……!


きっと、今のわたしはヨダレを垂らしてる。


おこづかいを貯めて、同じブランドのバックを買った。


それですでに金欠。


しかし、期末テストで赤点を三つ以上取ってから、罰として、月々の小遣い制度が、許可制になった。


「はぁ、バックを我慢してれば……ああ……」


しょぼん、と肩を落とし、「帰ろ」と呟き、その場を後にした。


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