摩天楼Devil
とりあえず、貸衣装として、受け取っていた。
完全に貰えるのは、お金を支払い終えてから。
今は、篤志さんの許可なく、着れない状態。
「でも、本当にいいんですか?やっぱり、ちゃんとお支払いしてからの方が……着れません……お返しします」
「君は変なとこ、遠慮する子だな。じゃあ、命令にしとく。次の休みにでも、着てくれ。見たいんだ」
命令、と言いつつ、何だか“頼み”に近い、口調だった。
そんなに見たいって……ああ、そうか。
お父さんの会社のことで、ファッション関係の勉強とかしたいのかも。
お兄さんと、跡を継いだりとか、一緒に働いたりするのかな?
って、そんな個人的な、しかも藤堂雅彦さんの会社のことなんて、訊けるわけないから、想像だけど、ね。
完全に貰えるのは、お金を支払い終えてから。
今は、篤志さんの許可なく、着れない状態。
「でも、本当にいいんですか?やっぱり、ちゃんとお支払いしてからの方が……着れません……お返しします」
「君は変なとこ、遠慮する子だな。じゃあ、命令にしとく。次の休みにでも、着てくれ。見たいんだ」
命令、と言いつつ、何だか“頼み”に近い、口調だった。
そんなに見たいって……ああ、そうか。
お父さんの会社のことで、ファッション関係の勉強とかしたいのかも。
お兄さんと、跡を継いだりとか、一緒に働いたりするのかな?
って、そんな個人的な、しかも藤堂雅彦さんの会社のことなんて、訊けるわけないから、想像だけど、ね。