摩天楼Devil
第四章
悲しい覚悟
お兄さんに外されたボタンを閉じながら、恐怖と悲しみの中にいた。
指の震えは治まらなかった。
――本当にダメかと思った……
同時に疑問。
彼は本当に私を襲う気があったんだろうか?
確かに、篤志さんがいる、と騙し、寝室に入らされ、ベッドに倒されたんだけど……
ブラウスを半分脱がされ、完全にパニックになってた私を尻目に、彼は寝室を出で、スーツからあの格好になった。
制服を直すと、床に落ちてたカバンを拾った。
コンコン、とノックがして、返事をすると、好きな人が入ってきた。
そう、好きな人……
会いたかった。
危ないと分かってて、付いてきた。
会えると思って。
もし嘘でも、どうせ好きな人に嫌われているなら、と半分ヤケになってた。
気持ちのない人に触れられても、抱かれても、不幸になるだけなのに――
「妃奈。動ける?」
私は首を横に振った。
せめて、少しでも多く、傍にいたかったから。
指の震えは治まらなかった。
――本当にダメかと思った……
同時に疑問。
彼は本当に私を襲う気があったんだろうか?
確かに、篤志さんがいる、と騙し、寝室に入らされ、ベッドに倒されたんだけど……
ブラウスを半分脱がされ、完全にパニックになってた私を尻目に、彼は寝室を出で、スーツからあの格好になった。
制服を直すと、床に落ちてたカバンを拾った。
コンコン、とノックがして、返事をすると、好きな人が入ってきた。
そう、好きな人……
会いたかった。
危ないと分かってて、付いてきた。
会えると思って。
もし嘘でも、どうせ好きな人に嫌われているなら、と半分ヤケになってた。
気持ちのない人に触れられても、抱かれても、不幸になるだけなのに――
「妃奈。動ける?」
私は首を横に振った。
せめて、少しでも多く、傍にいたかったから。