摩天楼Devil
「はい。分かってます。はっきり言ってくださって、ありがとうございます」
だめ、泣いちゃ……
「こ、これで、ふっ……きれます……もう、だ、大丈夫で、す……あの、ただ最後に……言わせてください……」
振るえる声と、涙腺を抑えながら頼んだ。
「……なんだ?」
と言いつつ、彼は背を向けた。
よほど、嫌われたみたいだ。
「余計なお世話なんですけど……あの、無理はなさらないでくださいね……身体もなんですが、心のほうも……」
「心?」
「あ、はい。へ、変なこと言っちゃいましたね。だけど、篤志さん無理してるように見えるから……本当の気持ち隠してる……
お父さんとかお母さんに対して、本当に伝えたいことがあるなら、ちゃんと素直に――」
「ああ、本当に余計なお世話だ」
相変わらず背中しか見せてくれないから表情が分からないけど、明らかに怒った口調で、
すぐに黙って、謝った。
「ごめんなさい……謝りついでに、その……もう一つ言わせてください……」
「なんだ?」と言いながら、まだ背中。
まぁ、いいや。この方が言いやすい。
だめ、泣いちゃ……
「こ、これで、ふっ……きれます……もう、だ、大丈夫で、す……あの、ただ最後に……言わせてください……」
振るえる声と、涙腺を抑えながら頼んだ。
「……なんだ?」
と言いつつ、彼は背を向けた。
よほど、嫌われたみたいだ。
「余計なお世話なんですけど……あの、無理はなさらないでくださいね……身体もなんですが、心のほうも……」
「心?」
「あ、はい。へ、変なこと言っちゃいましたね。だけど、篤志さん無理してるように見えるから……本当の気持ち隠してる……
お父さんとかお母さんに対して、本当に伝えたいことがあるなら、ちゃんと素直に――」
「ああ、本当に余計なお世話だ」
相変わらず背中しか見せてくれないから表情が分からないけど、明らかに怒った口調で、
すぐに黙って、謝った。
「ごめんなさい……謝りついでに、その……もう一つ言わせてください……」
「なんだ?」と言いながら、まだ背中。
まぁ、いいや。この方が言いやすい。