摩天楼Devil
先ほどのように、篤志さんに抱えてもらい、ベッドに運んでもらう。


寝かされた状態で、またキスを交わす。


ゆっくり、ブラウスのボタンを外してく。

今回は、全部。
下着を見られる。


――ふぇえ、恥ずかしい……。


ここで、彼を一度止めた。


「……怖いか?」と、篤志さん。


「ちょっと……でも、止めたのは言っておきたくて……わ、私、れ、レイさんみたいに……綺麗じゃない……」


くすくす、と彼は笑って、首筋に、胸元にキスをする。


「俺は妃奈がいいんだ」


と、手を取られ、指にもくちづけ。


「好きだよ」


キュゥン、と胸がときめく。




どのくらい経ったんだろう?


どちらのものとは分からない、鼓動と息遣い。


「……ッ」


私は唇を噛み締める。

篤志は、優しく頭や頬を撫で、緊張をほぐそうとしてくれた。


激しくて、甘い甘い痛みの中――


「好き……」


私達は一つになった。


「俺も……好きだ……」


終わった後も、彼は抱きしめてくれてた。


< 300 / 316 >

この作品をシェア

pagetop