摩天楼Devil
第二章
誤算!?
いつもいつも、眺めているだけ。
あなたは遠い存在。
愛しくて、愛しくて――
長身の男性を見て、私はドキドキした。
正式には、
男性の持つ、ワンピース。
「ろ、Rose decoraの……ワンピ!!」
薄いパープルの、ノースリーブワンピ。
「30000円だったよ」
――そうなのよ。欲しくて欲しくて仕方ないのに、財布には1000円もなくて……
「妃奈、よだれ出てるよ」
ええ! とミラーを出して見たけど、口元は乾いてる。
「冗談だよ。それくらい、鼻の下伸びてたよ。よほど、欲しいんだな」
またからかわれた。
でも、怒る気はなく、ただワンピを凝視してた。
あなたは遠い存在。
愛しくて、愛しくて――
長身の男性を見て、私はドキドキした。
正式には、
男性の持つ、ワンピース。
「ろ、Rose decoraの……ワンピ!!」
薄いパープルの、ノースリーブワンピ。
「30000円だったよ」
――そうなのよ。欲しくて欲しくて仕方ないのに、財布には1000円もなくて……
「妃奈、よだれ出てるよ」
ええ! とミラーを出して見たけど、口元は乾いてる。
「冗談だよ。それくらい、鼻の下伸びてたよ。よほど、欲しいんだな」
またからかわれた。
でも、怒る気はなく、ただワンピを凝視してた。