摩天楼Devil
1年は365日なんだよ?


1000日って、あんた……


「大丈夫。特典日を作るから」


「とくてん? 日?」


「例えば、互いの誕生日にはお祝いとして、+α。まぁ、割引きしてあげる、ってこと。あとは、クリスマス、お正月……とかね」


私はその提案を、唖然と聞いてた。


篤志さんは、やたら爽やかに微笑み続ける。

満足してるんだろう。
自分の、この計画に。


きっぱりと断りたいけど、情けないことに欲求が顔を出す。


ああ、欲しい。でも、でも――

と、私は欲と理性の戦いに、パンクしそう。


よくマンガなんかで読む、天使と悪魔が語りかける、みたいな……。


《いいじゃん。ちょっとお坊っちゃんのご機嫌取るだけよ》


と、悪魔。
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