摩天楼Devil
「だめだって!高校生が居酒屋って……それとも、昼間食堂にするとか?」


「違うよ。俺のもう1つの商売はなんだ?」

と言いつつ、彼は天井を見上げる。


「アパート?賃貸の……あ、掃除!」


「いや、違う。1部屋空いてるだろ?」


右端の空き家のことだな。


「営業に行け、とか?」


「いや、違う。秘書だ」


叔父さんは、しれっと言う。


居酒屋のオヤジに秘書?

もしくは、女将さん(叔母)に?


考えこんでいると、叔父さんは、違う、と言った。


「俺達じゃなくて、その空き家に入る人が、秘書のバイトがほしいんだと……」


ふーん、珍しく学生さんじゃなくて、社会人さんが入るんだ。


にしても、秘書?
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