∮ファースト・ラブ∮ *sugary*【番外編】
もう、限界。
「手鞠ちゃん。
保健室に行こうか……」
ぼくの言動にいちいち反応してくるかわいい手鞠ちゃんの耳へと、こっそり囁いてみる。
すると…………。
手鞠ちゃんの目は見る見るうちに大きく見開かれ、顔は熟した林檎のように真っ赤になる。
……かわいいな…………。
きちんと『保健室』の意味を理解してくれている彼女がかわいい。
ぼくは椅子を引き、手鞠ちゃんの足に自分の腕を入れる。
「へ?
うわひゃっ」
そのまま立ち上がった瞬間、手鞠ちゃんの裏返る声が聞こえた。