∮ファースト・ラブ∮ *sugary*【番外編】
「あ、あの。
せんぱ……!!」
「何? どうしたの?」
うろたえる手鞠ちゃんに、わざと何もなかったかのように振舞うぼく。
「あ、あああああああの!!」
「何かな?」
そう言って、手鞠ちゃんを横抱きにしたまま教室を後にするぼく。
もちろん、向かう先は保健室だ。
「せ、せんぱい!!
ひっひとりで、あるけ……んっむぅ……」
手鞠ちゃんの声が途切れたのは、ぼくが彼女の唇を塞いだからだ。
もちろん、ぼくの唇で……。