∮ファースト・ラブ∮ *sugary*【番外編】
「愛している」
先輩は、たしかに……言った。
好きでいていいのかな?
嫌いにならない?
両目を塞いでいた手をのけて、麻生(あそう)先輩の表情を確認する……。
「!!」
目の前…………そこには……とても綺麗な……微笑をたたえた彼の顔があった。
嘘じゃないって……今ならわかる。
先輩の全部が、あたしを好きだと……放さないと言ってくれていた。
「う……うえぇぇ」
実感すれば、涙がまたあふれはじめる。
でも、さっきまでの涙とは違う。
悲しい、孤独いっぱいな涙じゃない。
優しい、とってもあたたかな涙だ。
「うええぇぇ……」
嬉しくって先輩の広い肩へと両手を伸ばせば……。
ちゅっ。
「!!……っん」
ちゅっ。
「!!…………っん」
ちゅっ。
「!!………………っん」
何回も何回も、小鳥がついばむようなキスをされる……。