∮ファースト・ラブ∮ *sugary*【番外編】
そしたら……にっこり微笑まれる。
そして……久遠は、首元にあるネクタイを指にひっかけた。
するり…………ネクタイは見る見るうちにひもへと変わっていく…………。
ボタンを外すとカッターシャツを脱ぎ捨てた。
ひきしまった男の人の上半身があたしの目の前にある。
思わず見惚れてしまっていたら…………。
「エッチ……」
「!!」
意地悪く口角を上げた彼は、あたしの耳元でささやいた。
だって……だってだってだって!!
「裸……綺麗だと思ったの…………」
思わずすべらせてしまった言葉に、いつも凛々しい眉を下げて、ハハッと久遠は笑った。
イタズラっ子みたいな……そういう笑い方もするんだ……なんて、また見惚れてしまった。
「今度は、手鞠ちゃんの番だよ?」
「……ぁ…………」
ぽそり。と耳元で言われた言葉に、思わずズクンとみぞおちが震える。
そして………………。
身体が……久遠によってひらかされる。
「愛している……苦しくなったら言って?
辛くなったら話して?
すぐに止めるから」
いい。
やめなくていい。
ならない。
久遠になら、どうなってもいいから……。